2013年8月 瀬平公園から開聞岳を望む(南九州市頴娃町)

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富士山が世界文化遺産に登録され、「薩摩富士」と称される開聞岳も新たに注目されている。

もちろん、そうでなくとも洋上に浮かぶがごとき姿は、南薩方面の美しい景観の代表格として、地域の人々はもちろん、観光客も楽しませてくれる。

標高は約923メートルで、歴史に噴火活動の記録があることからも活火山として知られる。貞観16(874)年と仁和元(885)年には大規模な噴火が発生し、指宿市にある橋牟礼川遺跡からは、その際の噴出物によって埋没した住居や畑などが確認されている。

誕生は約4000年前といわれ、その後複数の大規模な噴火を繰り返した。開聞岳の南西麓の海岸部で観察できる花瀬﨑の縄状溶岩も開聞岳が起源である。

また、開聞岳は海を見渡す位置にあることから航海安全の神としても信仰され、江戸時代に鹿児島城下へ往来した琉球王国の歴代国王は、麓にある牧聞神社に航海安全祈願のための扁額を奉納している。

登山も可能で、眺めるも良し、登るも良しの山は、これからも訪れる人々を魅了し続けてくれることだろう。